《緊急避妊》望まない妊娠を防ぐアフターピルにはどんな種類があるの?オンライン処方サービスを3つ紹介
「どうしよう、避妊に失敗したかもしれない」「望まない性行為で妊娠の不安を抱えている」「コンドームが破れた…」など望まない妊娠を防ぐための最後の砦が「アフターピル」です。
欧米を中心とした海外では、薬局で処方箋なしでアフターピルを購入できたり、未成年は無料で手に入れることができる、などアクセス面での利便性は非常に高いです。つい最近(2022年9月)、フランスでは全ての年齢の女性が医師の処方箋が無くても無料で入手できるようにする方針を発表しました。
産婦人科に行けばアフターピルを購入することができますが、残念ながら現時点で日本では処方箋なしで入手することはできません。もし望まない状況に陥ったときに、焦らず適切な対応ができるように今回の記事では、そもそもアフターピルとはどんなお薬なのか、オンライン処方のメリットデメリットもお伝えした上で、日本国内で使えるオンラインでのピル購入サービスを3つ紹介します!
*この記事は医療関係の専門家によるアドバイスや診断の代わりとなるものではありません。医薬品に関するご質問、ご自身の症状について不安や疑問がある場合は、医療従事者にご相談ください。
アフターピルってどんな薬?
緊急避妊薬(EC: emergency contraception)、通称アフターピルは避妊に失敗したり、避妊をせずに性行為をした際に望まない妊娠を防ぐための避妊薬です。「性行為のあった翌朝に服用する薬」という意味で「モーニングアフターピル」と呼ばれたり、それが短縮されて「アフターピル」と呼ばれることがあります。海外では、緊急避妊薬の商品名である「Plan B(プラン・ビー)」が同様の意味を持ちます。
アフターピルは、望まない妊娠のリスクがある性交後から服用までの経過時間が短いほど避妊の確率は高くなるため、なるべく早く服用することが重要です。該当する性交後の72時間以内に服用するレボノルゲストレル(ノルレボ)が主流ですが、欧米で普及している120時間以内に服用するエラ(ella)(2022年9月時点で日本では未承認)も少しずつ普及し始めています。
アフターピルの2つの重要ポイント
アフターピルを服用する上で理解しておくべきポイントは、アフターピルでさえ100%避妊することはできない、ということ!どんなに効果が高くても、絶対に妊娠を防げる避妊方法ではないので「避妊失敗してもアフターピル飲めばいいや〜」なんて風には男性も女性も思わないでくださいね。
また、アフターピルの処方は自由診療で保険が使えません。そのため、身分証や保険証を提示する必要はありませんが、アフターピルだけでも金額は1万円前後、そこに診察料などもプラスされるため安くない金額が発生します。もちろん中絶費用や出産、育児を考えたら1万円は高くないかもしれませんが、学生など自由に使えるお金が限られている立場の人にとってはお財布に優しくない額です。
オンラインでアフターピル処方
いざアフターピルが必要になった時に、様々な事情で婦人科に足を運べない可能性は無きにしも非ずですよね。そんな時はオンライン処方で入手するという選択肢があります。ここ数年で一気にオンラインのピル処方サービスが増えて選択肢が多数あるので、今回は3つ紹介します。
⑴ エニピル
エニピルで診療スタートから処方確定まで最短15分で完結するというのが最大のポイントです。どうしても婦人科に行く時間が取れない方にとって、短時間で手続きがを済ませられるのは嬉しいですね。ウェブ上で手続きは完了させられるため、アプリなどのインストールは不要です。アフターピルの種類は、レボノルゲストレルとエラの2種類から選ぶことができるので、性行為から72時間以上経っている人には心強い選択肢ですね。
公式ページ:https://www.anypill.online/#about_after_pill
⑵ CLINIC FOR (クリニックフォア、クリフォア)
クリフォアでは、16時までに決済されたものは当日発送され、最短翌日到着でお届けされます(※北海道、九州、沖縄、その他離島は発送から到着まで最短2日かかります)。カレンダーから簡単に予約、問診はビデオチャット可能など、シンプルだけどこれまでの婦人科と近い診察での処方をしてもらえる印象です。不安な時にお医者さんの顔を見ながら相談できると安心感を得られることもありますよね。クリフォアでもアフターピルは2種類(レボノルゲストレルとエラ)から選ぶことができます。
公式ページ:https://www.clinicfor.life/on/ap_d01_v01/
⑶ smaluna (スマルナ)
スマルナでは、ピルの相談・診察・処方まで全て専用アプリで完結します。診察してもらう医師を選ぶことができるため、女性の医師を希望される方などは嬉しいサービスです。また、「スマルナ医療相談室」というサービスでは、診察前・服用中でも無料で薬剤師・助産師にお薬とカラダの悩みを相談することができます。チャットで済ませられる手軽さは助かりますね。個人的に「オンラインピル処方といえばスマルナ」と想像するくらいオンラインピル処方のイメージはスマルナが強いです。
公式ページ:https://smaluna.com/lp/qa-after-pill/
ちなみにアフターピルではなく、低用量ピルの場合ですが、オンライン診療を体験した女性ホルモン大学メンバーの体験談をYoutubeで紹介しています。よかったら婦人科のオンライン診療の参考までにご覧ください!
アフターピルのオンライン診療のメリット&デメリット
さて、では婦人科医に行ったら購入できるアフターピルを、あえてオンライン診療で購入する際のメリット&デメリットはなんなのでしょうか?それぞれのポイントを3つずつ紹介します。
<メリット>
- 近所にアクセスできる婦人科がない
- 家族や知り合いに知られずにアフターピルを購入したい
- 予約、診察、処方、受け取りまでがスピーディーに完結できるため、病院への受診や待ち時間を省ける
<デメリット>
- 処方から手元に届くまで時間がかかる可能性が高い
- 送料費用が発生する
- オンライン受診に年齢制限があるサービスも多い
このように、信頼できる婦人科医がいない、婦人科までのアクセスが限られている、受診する時間を作ることが難しい方にとってはオンライン処方サービスは手軽で嬉しいですね。一方で、トータルで見るとかかる費用が割高になってしまったり、緊急性が高いにも関わらず手元に届くタイミングが遅れるリスクがあること、そしてサービスによっては年齢による制限があることもあります。ご自身のその時のニーズに一番合っている方法でアフターピルにアクセスできることが最善です。
自分に合った効果的な避妊を!
アフターピルというお薬についてやオンラインのピル処方についてご紹介しましたが、アフターピルが必要になるような状況に陥らないことが一番です。中には女性だけでは防げないケースや望まない性行為による服用など心が痛む場合もありますが、定期的に男性との性交渉がある方は中長期的に避妊効果が高い避妊ができる低用量ピルの服用やミレーナ(子宮内に入れて5年有効な避妊器具)の使用も検討してみてくださいね。
以下の記事からミレーナと低用量ピルについて紹介&比較をしています、気になる方はこちらも併せて読んでみてください。
より避妊効果が高い避妊具を普段から使用すること、何か合った時にすぐ相談しに行けるかかりつけの婦人科を作っておくこと、もし避妊に失敗した時にどうするかパートナーと事前に話し合うこと、など望まない妊娠のリスクに直面した時に焦らず対応できる方法はいくつもあります。
「何か合った時のためにこういう準備をしている!」というアイディアが他にもありましたら是非コメントで教えてください!
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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